今年の汚れ(嫌だったこと)今年のうちに!!こんにちは。
なんだか、どこかのCMのように始まりましたが、皆さん、大掃除は進んでいますか?私は、この原稿を書きながら少しずつ進めているのですが・・・今年中に終わるのか?!(原稿を書くことで現実逃避しています)
さて、大掃除ということで、お家の大掃除に加えて、「心(頭)」の大掃除もしてみませんか?
「心(頭)」の大掃除?とは、どんなことをするのでしょう。
まず、心(頭)の大掃除をするために、今年1年で起こったことが心の中でどの様に残っているのか、について、説明します。
反芻思考(抑うつ的反芻)
「あの時、ああしとけば良かった」
「あんなことを言われていやだった」
「あの人に〇〇と言われた。(ショックだった)」
「自分はダメな人間なんだ」
とネガティブな思考が頭の中をぐるぐる巡っていることはありませんか?
これを専門的な言葉で「反芻思考」と呼びます。
「反芻思考」とは何度もネガティブな出来事を思い出し、悩み続けて抑うつ気分を増長させる考え方のことをいいます。
もともと反芻とは、牛などが食べ物を消化するために一度胃に入ったものを口に戻し、繰り返し咀嚼(そしゃく)することを意味しています。
ネガティブなことを何度も思い出して落ち込む行動が動物の反芻に似た反復行動であることから、反芻思考と呼ばれるようになりました。
ストレスの大きな要因にもなり、時間とエネルギーを大量に消費する割に、実は何も解決しません。それどころか、不安やうつ状態になってしまい自分に悪影響を及ぼしてしまいます。
リフレクション
「リフレクション」(reflection)とは「内省」の意味です。
元は、人材教育の分野で出てきた言葉で、その出来事をいったん離れて、自分の仕事の進め方、行動、考え方などを振り返り、自分を見つめ直すことを指します。
そしてその結果をもとに直すべきところは直していくことです。
失敗したこと・成功したこともすべて含めて見つめ直し、気づきを得て、新たな行動へとつなげる未来志向の方法論です。
フラットな視点で振り返って客観的に自分の行動を見つめます。
「現状はこうである、それまでに自分はこんな行動をしてきた。例えば、もう少し上手くいく方法はあっただろうか?」
と今後より一層の効果をもたらすために、振り返るのがリフレクション(内省)の特徴です。
反芻思考とリフレクションの違いは?
どちらも、過去にあった出来事について、考えている様に見えますが、反芻思考とリフレクションの大きな違いは、客観的に物事をみて、自分の成長・大切なものにつながるものについてはよく考え、振り返り、より良くしていくこと、反芻的思考は、どうにもならないこと、自分の責任ではないこと(相手に課題があって、それを投げつけられている様子をイメージしてください)を自分が抱え込んでしまって離せなくなってしまっている状態にあることです。
このことから考えると、同じ「考える」でも「反芻思考」と「リフレクション」は大きな違いがあることがわかると思います。
皆さんは、どちらを選びますか?おそらく、多くの人は、「反芻思考」を投げ捨てて、心を軽くしたい!リフレクションで、より良い自分になりたい!!と感じるのではないでしょうか。
しかし、日々の生活の中では、なかなか、これは投げ捨ててより「反芻思考」なのか?「リフレクション」なのか??立ち止まって考える時間が持てず、全てを持ったままにしているのではないでしょうか?
持てる量には限りがある
そんなこんなで、いろいろな物事、人との関係をこの1年で持ち込んでいっぱい背負い込んでいる人は、私だけではないはずです(笑)。
せっかくの年末、不要な「反芻思考」を一緒に大掃除してみませんか?
反芻思考の捨て方
マインドフルネス
マインドフルネスは「今」を考える方法です。「今」を主軸に考えると「過去」の「反芻」は起こりません。ですので、1日数分、マインドフルネスの時間を作って、「過去」から解放される時間を作ってみましょう。
書いて書いて書いて捨てる(燃やす)
捨ててしまいたい「出来事」を紙に思いっきり書き殴ってください。その紙は誰に見せるものでもありませんので、あなたの好きなだけ、好きなように書いてみてください。その紙を思いっきりグチャグチャ丸めて、嫌な気持ちを詰め込んで、ゴミ箱に捨てる(可能であれば、灰皿の上等、安全な場所で燃やし、その灰をトイレに流してしまうという方法です。(火を使う際は、危険ですので、自己責任の上で十分に気をつけて行ってください)
深呼吸する
こんなこと?と思われがちですが、大きく深呼吸することも反芻を癒す大きな効果があります。心の中で反芻が起こっていると、ストレスで無意識のうちに呼吸が浅くなり、それが焦りや反芻思考をやめられない一員になることもあります。ですので、庭(ベランダ)に出て、2〜3回、大きく深呼吸をしてみてください。思った以上に空気が体の中を循環して気持ちが楽になります。
このように、反芻思考の原因となるものを今年のうちに、自分の中からおろし、新しい1年
を自分のために迎えてみませんか?
【参考文献】
weblio辞書:https://www.weblio.jp/content/%E5%8F%8D%E8%8A%BB%E6%80%9D%E8%80%83
組織づくりベース:https://www.hito-link.jp/media/column/reflection
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京都先端科学大学 健康医療学部 看護学科
川崎 絵里香
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